小学校の頃、
同じ学年だった、Mちゃん。
小さな体で、おかっぱ。
決して目立つ子ではなかったんだけど、
今でも本当に鮮明に思い出す。
今頃、何をしてるのかな?
あんなに素晴らしい文章を書く子、、、。
最初に、Mちゃんの存在を知ったのは、
小学校低学年の時の文集。
Mちゃんが小さな時から、飼っていた大好きな犬。
初めて家にきて、そして家族の一員となって、
でもある日病気にかかって、
みるみる弱っていって、
そして最後にお寺で小さなお葬式をあげる所までが、
詩形式で綴ってあった。
映画を見てるように、
Sちゃんが過ごした犬との想い出が見えてくるみたいだった。
卒業文集の文章も、すごく好きだった。
みんなが、6年間の想い出として、
運動会や、修学旅行や、
友達とすごした楽しかった日々を綴っていた中、
Sちゃんは、自分が6年間使い続けた筆箱の事を書いていた。
入学した時に、
学校から生徒全員に配布された、
半透明な赤色のまさに、筆箱と呼ぶにふさわしい筆箱。
Sちゃんは、それを一度も6年間代えることなく、大事に使い続けた。
ランドセルの中で、学校の机の上で、
いつもいつも一緒だった、その筆箱の事が綴ってあった。
卒業文章の題材として、筆箱を選ぶ、、、という事もびっくりしたし、
お年玉やら、おこづかいで、
筆箱を新しく買う事が大好きだった私の幼心に、
6年間同じ物を大事に使いつづけ、
そんな自分と筆箱に「卒業」という節目を合わせた
同じ子供とは思えない、
Mちゃんの、質素だけど本当に豊かな、
時間の流れを感じて、
同じ6年間だったはずなのに、
まったく違う時間と次元をすごしていたような、
そんな感覚を覚えるような文章に、
はっとした事を、
今でもはっきり覚えてる。
詩を書いたり、
文章を書いたりする事が
私は今でも好きだけど、
きっとあの頃読んだ、
Mちゃんの文章が、
心のどこか1ページに、
今でも焼き付いてるんだと思う。